重症ニキビに対するイソトレチノインによる治療は、しばしば肝酵素のアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)とアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の軽度上昇を伴うが、これらの上昇は悪化しないようで、医療者が最初の治療量を維持すると正常になる傾向があると、「皮膚治療学雑誌」に発表した研究データによると、イソトレチノインは、重症ニキビ患者の肝臓酵素上昇の上昇を抑制することがわかった。
ノースカロライナ州ウィンストン・セーラムにあるウェイクフォレスト大学皮膚科の研究者らは、イソトレチノインによる治療後にASTおよびALT値が上昇した尋常性ざ瘡患者(年齢層12~64歳)の健康記録をレトロスペクティブに調査しました。 研究者らは、治療を受けてからASTとALTの異常値が正常化するまでに要した時間を調査した。 最終的なコホートでは、重度のにきびと肝酵素に異常のある患者さん79名に80mgのイソトレチノイン、23名に40mgのイソトレチノインを投与しました。
このコホートのAST値の中央値は50で、グレード1のASTを持つ患者さんはイソトレチノインの投与を維持しても、AST値が完全に正常になるまで平均6週間を要したとのことです。 投与維持期間中、グレード1のAST上昇では、40名が正常化、38名が上昇を維持、1名がさらにグレード2に上昇した。 ALTの中央値は67であり、イソトレチノインの投与量を維持した場合、グレード1のALT上昇が正常化するまでに平均7週間を要しました。 グレード1のALT上昇では、合計31人の患者の酵素レベルが正常化し、38人の患者はレベルが上昇したままでした。
この研究の限界は、尋常性ざ瘡患者のみを含むこと、一部の患者の追跡調査ができなくなったこと、単一施設の設計であったことです。
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研究者は、イソトレチノインで治療を受けている尋常性ざ瘡患者において「ASTとALTの低度の変化は検査を継続しても有益ではない可能性」と結論付けている。
開示:複数の試験著者が製薬会社との関わりを宣言している。 著者の開示事項の全リストは原文をご覧ください。
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