目的: 発熱性乳幼児の初回尿路感染症(UTI)の診断と管理に関する米国小児科学会の診療パラメーターを改訂すること。
方法 ガイドラインの最終版以降に出版された医学文献の分析に加え,最近の出版物の著者から提供されたデータを分析した。 各推奨を支持する証拠の強さと推奨の強さを評価し、評定を行った。
結果 診断は、適切に採取された尿検体中の膿尿と、単一の尿路病原体による1mL当たり少なくとも50,000コロニーの存在の両方に基づいて行われる。 7~14日間の抗菌薬投与後、再発した感染症の迅速な診断と治療を可能にするため、綿密な臨床経過観察を維持する必要がある。 腎臓および膀胱の超音波検査は、解剖学的な異常を検出するために実施する必要がある。 最新の6件の研究データでは、膀胱尿管逆流(VUR)のない乳児やグレードI~IVのVURを持つ乳児の発熱性再発性UTIを予防するための抗菌剤の使用は支持されていない。 腎・膀胱超音波検査で水腎症、瘢痕化、高度のVURまたは閉塞性尿路症を示唆するその他の所見が認められた場合、およびその他の非定型または複雑な臨床状況において、VCUGは適応となる。 また、発熱性尿路感染症が再発した場合にも、VCUGを実施する必要がある。 本ガイドラインの推奨は、排他的な治療方針を示すものではなく、標準的な治療となるものでもない。 抗菌薬の予防と VCUG の実施に関する推奨は、現在入手可能なエビデンスに基づくものである。 米国小児科学会のすべての臨床ガイドラインと同様に、この勧告は定期的に見直され、膀胱尿管逆流症児のための無作為化介入(RIVUR)試験のデータなどの新しいエビデンスが取り入れられる予定である。
結論。 今回の改訂では、尿路結石の診断基準や画像診断の推奨事項などが変更された。