Background: ポイントオブケア(POC)ヘモグロビンA1c(HbA1c)検査は,検査室での検査に比べて利点があるが,その精度や正確さについては疑問が残されている。 そこで、POCヘモグロビンA1c Dx検査の精度と正確さについて検討した。
方法 3つの臨床施設でプロスペクティブに登録された被験者から測定範囲に渡る検体を採取した。 POCテストの精度は、指尖および静脈全血を使用し、NGSP secondary reference laboratory(SRL)で得られた値との相関および偏りによって推定した。 また,指尺採血によるPOC検査の精度は,変動係数(CV)と標準偏差(SD)を算出し,分散分析(ANOVA)を用いてその構成要素に分離することにより,重複した測定結果から推定した. 静脈血を用いたPOC検査の精度は,3種類の検査用カートリッジロットで1日2回,連続10日間,それぞれ4反復で実施した検体から評価した。 試験実施施設別および全体のSDとCVを算出した。
結果 アッセイ範囲全体において、指診および静脈全血検体によるPOC検査結果はNGSP SRLによる結果と高い相関があった(r = 0.99)。 平均的な偏りは、フィンガースティック検体では-0.021%HbA1c(相対値-0.346%)、静脈検体では-0.005%HbA1c(相対値-0.093%)であった。 不正確さは、フィンガースティック法で0.62%~1.93%、静脈法で1.11%~1.69%であり、フィンガースティック法の方がより正確であった。
Conclusions: 今回評価したPOCテストは,フィンガースティックと静脈全血の両方を用いて正確かつ高精度に測定できることが示された。