後ろ向き集団ベースの研究で、研究者は韓国の単一支払い健康保険制度で全人口をカバーしているNational Health Insurance Service-National Sample Cohort (NHIS-NSC) のデータを分析しました。
12年間にわたり、COPDなしの非喫煙者313,533人、COPDなしの元喫煙者41,359人、COPDなしの喫煙者112,627人、COPDの非喫煙者7789人、COPDの元喫煙者1085人、COPDの喫煙者2677人といった6種類のコホートからのデータを評価した。
本調査では以下の結果が得られた(すべてP <.01):
- 肺がん発症率は、COPDのない非喫煙者(2.82%)に比べ、COPDのある非喫煙者(7.82%)、COPDのある元喫煙者(11.89%)、COPDを持つ喫煙者(14.87%)には高率であった。44%)
- 10万人年当たりの肺がん罹患率は、喫煙者とCOPDのコホートで高かった(非喫煙者では216、COPDでは757、元喫煙者では271、COPDでは1266、喫煙者では非COPD394、COPD1560)
- 肺がんの有病率は、喫煙者の方が高い。 胃がん、大腸がん、肝臓がん、食道がん、膀胱がん、腎臓がんは、喫煙歴とCOPD診断歴によって高くなった
- 高齢、男性、肥満度が低い、運動レベルが低い。 糖尿病歴、喫煙歴、COPDは肺がん発症に関連する独立した因子であった
- COPD 未喫煙者、元喫煙者、現喫煙者は他の主要がんのうち大腸がんや肝臓がんの発症に寄与した
「COPDにおける慢性炎症と頻繁な増悪による損傷と修復の繰り返しによって、組織の損傷やDNA損傷が起こり、悪性細胞の変質を招いて肺がん発症に至るのではないか」研究者はそう説明する。 さらに、肺気腫と重度の気流閉塞が、喫煙の影響を超えて肺がんリスクを高めることが臨床的に証明されています」
NHIS-NSCの情報が限られていたため、各がんの病理学的タイプは調査されず、投薬歴も分析に考慮されなかった。 また、大気汚染や職業などの環境要因も含まれていませんでした。
著者らは、この知見は「COPD患者の肺がん予防には集学的アプローチが必要である」ことを示唆していると結論付けています。