背景…頭蓋内動脈瘤の破裂リスクの予測には、PHASESのスコアが有効であると考えられる。 頭蓋内仙骨動脈瘤を治療するかどうかの判断は,その自然経過に関する現在の知識の限界によって複雑になっている。 我々はプロスペクティブコホート研究の個々の患者データを組み合わせて動脈瘤破裂の予測因子を決定し,危険因子の状態別に5年動脈瘤破裂リスクを推定するリスク予測表を作成した。
Methods: くも膜下出血を転帰とした6つの前向きコホート研究参加者8382名の個人患者データを系統的にレビューし,プール解析を行った。 累積破裂率をKaplan-Meier曲線で分析し,Cox比例ハザード回帰分析で予測因子を評価した。
所見 29,166人年の追跡期間中に230人の患者に破裂が発生した。 動脈瘤破裂の平均観察1年リスクは1-4%(95%CI 1-1-1-6)、5年リスクは3-4%(2-9-4-0)であった。 予測因子は、年齢、高血圧、くも膜下出血の既往、動脈瘤の大きさ、動脈瘤の位置、地理的地域であった。 北米およびフィンランド以外のヨーロッパ諸国の研究集団において、動脈瘤破裂の推定5年絶対リスクは、血管危険因子を持たない70歳未満の小型(<7mm)内頸動脈動脈瘤で0~25%、70歳以上の高血圧、くも膜下出血歴、巨大(>20mm)後循環動脈瘤で15%以上であった。 北米およびフィンランド以外のヨーロッパ諸国の集団と比較すると、フィンランド人は動脈瘤破裂のリスクが3~6倍、日本人は2~8倍であった。
解釈 PHASESスコアは偶発的な頭蓋内動脈瘤の破裂リスク予測に容易に適用可能な補助手段である。
資金提供。 オランダ保健研究開発機構(Netherlands Organisation for Health Research and Development)。