<556> 目的。 血管内大動脈瘤修復術(EVAR)後のフォローアップにおける大動脈径のルーチン測定において、標準的な2D超音波(US)と新しい超音波画像技術である3D/4D USおよび画像融合(BモードとCTスキャンの複合リアルタイム表示)を比較する。
方法と材料。 ハイエンド超音波診断装置とコンベックスプローブ(1-5MHz)を用いて、経験豊富なソノグラファー(ドイツ超音波学会3級(DEGUM))1名がEVAR後の患者20名に対して300回の計測を行った。 Bモードによる大動脈瘤径のスキャンプロトコルは内部で標準化されたもので、いわゆる最先端方式が採用された。 以上より、大動脈瘤の最大径の測定には、造影超音波(CEUS)を含む5種類のUS法(2D、3Dフリーハンド、磁場追跡3D-Curefab™、4Dボリュームスイープ、画像フュージョン)が使用された。 統計解析には、標準化された2次元超音波検査を参照基準とした。 CEUSはエンドリークの検出に使用された。
結果 技術的成功率は100%であった。 拡大横断撮影では、平均大動脈前後径(AP)は2D USで4.0±1.3cm、3D Curefab™で4.0±1.2cm、4D USと画像融合で4.0±1.3cmであった。 平均差は1mm以下(0.2-0.9mm)であった。 動脈瘤の成長予測に関しては,20例中19例(95%)で2D,3D,4D USの間で一致がみられた. 確定診断は画像フュージョンにより常に行うことが可能であった。 CEUSはすべての方法と併用され、20例中2例(10%)でendoleak type IIを検出した。 1例では、2D CEUSではエンドリークの供給動脈が不明瞭であったが、3D CEUSと画像融合により明確に局在を確認することができた。
結論 標準化された2D USにより、EVAR後の大動脈瘤の最大径のルーチンでの十分なフォローアップが可能である。 Image Fusionは術後CTスキャンとリアルタイムBモードをデュアル画像表示で組み合わせることにより、新たなCT撮影をすることなく動脈瘤の成長について確定的な意見を述べることができる。 3D/4D CEUSとImage Fusionは、選択された症例においてエンドリークの特性評価を改善することができるが、ルーチン診療に必須ではない。