絶対方向しかない言語はありますか
相対参照枠をまったく使わない言語はたくさんありますが、それは必ずしも絶対参照枠しか使わないということではありません。
また、固有参照枠を使うこともできます。これは、たとえば「男は家の前にいる」というように、地面の表面から探索領域を投影して人物の位置を特定する場合です。 3594>
(北、南など)
参考までに、絶対参照枠は他にもたくさんある。 例えば、グリンジ族やピラハン族は川を基準としたシステムを採用しています。 3594>
もしそうなら、そのような言語を話すと、自分がどちらを向いているかを常に意識せざるを得ないのでしょうか?
確かに、これらの言語を話す人々は、通常の西洋人よりもずっとうまく自分の方向を定めることができます。 これは、言語が自分の向きを意識させるからかどうかは、理論的に激しく議論されている点です。 この20年間、空間参照と認知の言語横断的多様性の研究を先導してきたMPI言語と認知グループのほとんどの研究者の見解である(この素晴らしい本には2002年までの研究の集大成が記されている)。 3594>
このあたりでかなり頻繁に引用される影響力のある論文に、Li & Gleitman (2002)があります。 基本的に、この論文で著者たちは、空間参照と認知の間のリンクは錯覚であり、基本的に課題を実行する際の変数の制御がずさんなためであることを示そうとしています(もちろん、このような表現はしていませんが、本質的に彼らが言っていることなのです!)。 例えば、「絶対」言語抽出タスクはすべて屋外で、「相対」言語タスクは屋内で実行され、実際にはどの言語/文化の話者があるFoRを使うかどうかに影響を与えるのはこの要素だけである、というような。 3594>
個人的には、ある集団における空間認知は、その集団が周囲の環境(ここでは地理的景観、物質文化、社会ネットワークの両方を指す「環境」を緩やかに使用)とどう相互作用するかの産物として発達し、これらの空間認知の違いが今度は話者の言語に反映されると言いたいのです。 このことは、都市環境に住むタミル語話者が相対的FORを好み、農村環境に住む人々が絶対的FORを好む理由(Pederson 1993, 2006)や、過去1000年間に環礁に移住したトケラウ人が、2000年以上その環境に住んでいるマーシャル諸島やキリバスの環礁社会よりも、島社会に近い空間参照システムを持つ理由(Palmer 2007)などを説明するものである
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