背景:1Hzの反復経頭蓋磁気刺激は虚血性脳卒中の運動機能および障害の持続的改善をもたらすとした。 反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)は脳卒中後の運動回復を増強する簡便で非侵襲的な方法で,おそらく半球間の活性化バランスの回復が介在していると考えられる。 このプラセボ対照パイロット研究では、虚血性脳卒中患者において、病変半球への刺激(5Hz rTMS)または病変半球への抑制(1Hz rTMS)が運動機能の臨床的回復にどの程度有効かを調べ、その反応の持続性を評価した。
Methods: 軽度から中等度の片麻痺を有する虚血性脳卒中患者(発症から<3581>1か月)60名を,標準的な理学療法プロトコルに加えて,偽rTMS,5Hzの同部位rTMS,1Hzの同部位rTMSを毎日10セッション受けるよう無作為に割り付けた。 親指と人差し指のタッピングテスト(FT)、活動指数(AI)スコア、修正ランキンスケール(mRS)により12週間にわたり連続評価を行った。
結果 対照群と比較して、ips-lesional 5Hz刺激または1Hzのcontra-lesional刺激としてactive rTMSを受けた者は、2週間後にFTテスト、AIスコア、mRSスコアに統計的に有意な改善を示し、その効果は12週間の観察期間に渡って維持された。 また、両群とも治療中に重大な有害事象は認められなかった。
結論 反復性TMSは脳卒中後の片麻痺患者において,臨床的に意味のある障害の改善につながる運動回復の有益な効果を持ち,その効果は十分に持続した。 抑制性rTMSと刺激性rTMSがこれらの効果をもたらす上で類似していることは,半球間バランス仮説を支持し,脳卒中患者の長期神経リハビリテーションプログラムにおける使用に関するさらなる研究を奨励するものである。