The absolute basophil count (cells/L) は、末梢血塗抹標本の手動カウントや細胞カウントチャンバーを用いて測定できるほか、自動血液分析装置や蛍光フローサイトメトリでも測定可能である。 末梢血塗抹標本による好塩基球の手動計数は、現在、参照法とみなされているが、この方法の限界(分布、観察者、統計誤差)は広く認識されている。 自動血球計数装置は、計数された細胞数が多く、スループットが高いという利点があるが、好塩基球の計数に関する分析性能に一貫性がないことが特徴である。 そこで、モノクローナル抗体のパネルを用いたフローサイトメトリーによる循環好塩基球の定量を、末梢血中の好塩基球数の新しい基準法候補として開発中である。 蛍光フローサイトメトリーによる好塩基球のカウントは、高い精度と統計的な優位性が特徴である。 絶対細胞数のための新たな革新的技術としては、ImageStream技術やオンチップ血液計数があるが、好塩基球の絶対数に対する分析性能はまだ確立されていない。 ここでは、スミアや血球計数装置での手動による好塩基球カウント、ダブルプラットフォーム、ビーズベース、容積測定アプローチを用いたフローサイトメトリー手法など、末梢血中の好塩基球絶対数カウントのための様々な技術について説明します。