Background: 本研究では、Falls Efficacy Scale(FES)の複製と、より幅広い活動困難度の連続性とより詳細な項目記述を含むように設計されたActivities-specific Balance Confidence(ABC)Scaleの直接比較を行っている。
Methods: 新たに開発した16項目のABC尺度の項目は、15名の臨床医と12名の高齢外来患者によって作成された。 65~95歳の地域高齢者60名を対象に、屋外での歩行に歩行補助具と個人的な介助が必要であると認識する度合いに応じて、移動の自信が高いか低いかを自己分類し、心理テストを実施した。
結果 FES尺度とABC尺度はともに内的一貫性があり、良好なテスト・リテスト信頼性、収束的妥当性、基準的妥当性を示すことが明らかとなった。 スカログラム分析では、ABCの場合は累積尺度が強く、FESの得点分布は歪であることが示された。 両スケールは2つの移動性グループ間を識別することができたが、ABCスケールはより効率的な識別器であり、より広い範囲の回答を得ることができた。
結論 本研究では、FESの心理測定的裏付けを追加した。 しかし、ABC尺度は項目反応性が高いため、より高機能な高齢者のバランス感覚の喪失を検出するのに適している。 また、項目がより状況に即していることは、臨床家が適切な介入を目標とする上で役立つと考えられる。